~水いぼってどんな病気?水いぼってどうやって感染するの?~
水いぼは伝染性軟属腫ウイルスが皮膚の小さな傷や毛穴から入り込み、皮膚の細胞に感染します。
その細胞の中でウイルスが増えた結果、いぼとなって皮膚に出現します。
潜伏期間は2週間から数か月といわれています。
水いぼがつぶれ、そこにいるウイルスが自分や他人の皮膚の傷や毛穴に接触することでそこの皮膚の細胞に感染します。
皮膚の接触、タオルの共用などで感染することが多いと報告されています。
~どんな症状なの?~
皮膚と同様の色の1~5mm程度の隆起が多数出現します。
感染の初期は小さく、徐々に大きくなりますが、1cmを超えることはほぼありません。
水が入っているような光沢のある柔らかいいぼで、痛みやかゆみはありません。
いぼが大きくなると、中心部がへこんできます。
これも一つの特徴です。
ぶつけたり、引っかいたりすると水疱が壊れて、炎症が起きその後消えます。
時々、その炎症が化膿したりすることもあります。
消えていく速度よりも、発疹が次々と自分の皮膚に拡大していく速度のほうが早く、一定期間その数は増え続けます。
しかし、数か月すると、その拡大は止まり、自然と消えていきます。
体の中の免疫反応に起因し、消失していくとされていますが、詳細な免疫反応は明らかになっていません。
~水いぼの治療法、水いぼってとった方がいいの?~
水いぼは1年以内にほぼ自然治癒します。
そのため、自然治癒を待つか、積極的な治療を行うかは議論が残っています。
外科的にピンセットを使ってつまんでとったり、液体窒素でいぼを凍結させたりする方法は、痛みも伴いますし、皮膚を傷つけるため、二次性の皮膚の感染(とびひなど)のリスクもあります。
お子さんのことを考えると、自然に治癒することを待つことが一番いい方法であると考えられます。
アシクロビルやシメチジン、ヨクイニンなどの内服薬も処方されていることがありますが、これらの内服薬も効果があるというはっきりとした証拠はなく、飲ませる必要はないと考えられます。
保育園やプールでの感染拡大を恐れ、プールへの参加、保育園への通園可否について相談を受けることがありますが、特に法的な規制はありません。
学校保健安全法では、予防方法および学校における対応として、「多数の発疹があるものについては、水泳、プールでのビート板や浮き輪の共用をしない」と表記されていて、プールへの参加そのものに規制はされていません。
プールの水を介して感染しませんが、遊具やバススポンジ、タオルなどの共有は避けるようにした方がよいでしょう。
また、皮膚の状態が悪く、スキンバリア機能が低下している場合、特にアトピー性皮膚炎や湿疹がある場合には、感染のリスクが高くなるため注意が必要です。