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八十二歳の祖父が肺結核再発
結核は戦前までは多くの人の命を奪った重症の感染症でした。ストレプトマイシンなどの抗生物質が登場し、結核にかかる人はめっきり少なくなってきました。しかし、なくなったわけではなく、今日でも気をつけなければならない感染症の一つです。
結核は結核菌という細菌が肺に感染し病気を起こします。肺炎球菌で起こる急性肺炎などに比べればゆっくりと進行するので、本人が気づかないうちに結核にかかっていることがあります。結核菌がまん延していた戦前は、体力があるはずの青年にも感染していましたが、現在では、高齢者や糖尿病患者、膠原(こうげん)病患者の胸部の影・たんの菌を見ることで免疫力の低下した人で問題になります。
結核では胸部エックス線撮影で異常な陰影がみられます。また、たんを調べて結核菌がいないか検査します。ツベルクリン反応でも強陽性を示します。
結核の病状は、せき、たん、微熱、倦怠(けんたい)感などです。もしも同居している家族に、幼児や糖尿病患者などがいれば、感染している恐れもあります。せきや微熱のある人がいれ、早めに呼吸器科や内科に相談てください。
右の画像が結核の痕跡
左が呼吸苦訴え結核の再発の疑い認められます。
病気は突然重症化します。