運動の効用
積極的に身体を動かすことは、体の健康はもちろんのこと、こころの健康を高めるためにも役に立つ。研究からも、日常的に運動をしている人はうつ病にかかりにくいと言われる。特にウオーキングやサイクリング、水泳などの有酸素運動が良い効果をもたらすようだ。理由についてまだはっきりしたことはわかっていないが、いくつかの可能性が考えられている。運動するとエンドルフィンやエンケファリンといった脳内の快感物質が増えるからではな いかという学説は、有力視されている一つだ。
ランナーズハイという言葉を聞いたことのある人も多いだろう。ジョギングやマラソンで長い距離を走っていると、最初は苦しいものの、次第に精神的に高揚してきたり気持ちが良くなってきたりすることこがある。このような状態をランナーズハイと呼ぶ。
これに脳内の快感物質が関係しているとされているとされている。困ったことや気がかりなことがあると、ついそのことばかり考えてしまいがちになる。悲観的になって自分を責めたり、場合によっては感情的になって人を責めたりする。
すぐに解決できないとわかっていることでも気になってしかたがなくなり、気持ちを切り替えることができないであれこれ考えてしまう。それでますます疲れてくる。
そうしたときは、思い切って運動をしてみよう。最初はいろいろな考えが頭に浮かんできて、すぐに気持ちが晴れることはないかもしれない。しかし、あるところからそうしたこだわりから解放され、気持ちが楽になってくることが多い。最初は少しずつでも、機会を見てこまめに運動することがこころの健康に役立つ。