糖尿病と癌

現在日本では、40歳以上の約4人に1人は糖尿病であるといわれています。
一方、約2人に1人はがんになるともいわれています。当然、この2つ の疾患を両方発症する方も少なくありません。
さらに、2013年5月、日本糖尿病学会と日本癌学会から合同で糖尿病の人のがんの罹患リスクについて発表も あり、糖尿病とがんの関連性が注目されています。

「糖尿病とがん」では、がんと闘いながらいかに糖尿病治療を行っていくかが大切です。
今、がんは完治する時代です。
がんの治療を適切に行うためにも、そしてがんを乗り越えた後健康な生活を取り戻すためにも、糖尿病治療を見直してみましょう。

2013年5月に、日本糖尿病学会と日本癌学会から糖尿病とがんに関する委員会報告が発表されました。日本人約33万人の疫学データから、糖尿病(主に2型糖尿病)は肝臓がん、すい臓がん、大腸がん、全がんのリスク増加と関連していたことがわかりました。
しかし、糖尿病だから必ずがんになる、というわけではなく、その背景には食生活や生活環境などのさまざまな要因があると考えられます。食事、運動、体重コントロール、禁煙、節酒などの生活習慣の改善は、血糖コントロールのみならず、がんの予防につながる可能性のあることも指摘されています。
したがって、いたずらに恐れるのではなく、定期的にがん検診を受けながら、糖尿病本来の治療を行いましょう。良好な血糖コントロールを目指していくことががんの予防にも大切になります。

定期的な癌検診

食事や生活環境の変化もなく、特に原因がわからないまま、長期にわたり血糖コントロールが悪化する場合には、がんが隠れていることもあります。がんは早期発見が非常に重要になります。糖尿病患者さんは、定期的ながん検診をこころがけましょう。

  • 投稿日:2018.3.29