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脳梗塞

 脳卒中には、脳梗塞(こうそく)、脳出血、くも膜下出血がある。この中でも、近年、食の欧米化が影響してか脳梗寒が増えている。この病気は脳の血管が詰まって、脳細胞に酸素と栄養が供給できず、脳細胞が死んでしまう結果によるもの。
 脳梗塞には三つの種類がある。ラクナ梗塞といって、脳の細い血管に生じ、高血圧の人に多くみられる。血圧で血管壁が厚くなり、詰まってしまうためだ。睡眠中に多く比較的軽症の場合が多い。
 第二脳梗塞を防ぐには、アテローム血栓性脳梗塞。
これは脳の太い血管が詰まって起こる。脳などの太い血管の動脈硬化によって起こり、睡眠中に多い。これは血液中のコレステロールが増加すると、血管壁にアテロームというものができ、血栓をつくりやすくする。
 第三に、心原性脳塞栓症。
心房細動という不盤脈によって心臓に血栓ができ、これが流れて脳の血管が詰まった場合に起こる。日中活動時に起こりやすく重症化しやすい。
ところで脳梗塞の人の約三割に前ぶれがある。一過性脳虚血発作といって、次のような症状がでる。体の左右どちらかが動きにくい、またしびれる、感覚が鈍る。他にロレツが回らない、片方の目が見えにくい、めまいがする、足元がふらつくなどの症状が出、これらは二十四時間以内に沿ってしまう場合が多い。
こんな症状がでたときには、医師の診断が早急に必要だ。喫煙、大量飲酒や食塩、動物脂肪のとりすぎのほか、運動不足、肥満も脳梗塞の原因となる。これらを避けて魚、大豆およびその加工品、野菜、海藻、果物などを積極的にとるとよいだろう。

体重計、体温計、血圧計、パルスオキシメーター家にある医療器具。日頃より気にしましょう。

  • 投稿日:2024.3.19

便潜血反応

検便の潜血反応で陽性ということは、口から肛門(こうもん)までの消化管のどこかで出血している可能性があります。とくに大腸からの出血に気をつけなくてはなりません。
 口から胃、十二指腸までの消化管から大量に出血すると便にも血液が混じりますが、少量だと血液が小腸で変化してしまい、潜血反応でも陽性にならない場合があります。これに対し、大腸からの出皿では、少量でも陽性になるので、重要な兆候といえます。大腸から出血する病気は、大腸ポリープ、大腸がん、大腸漬場(かいよう)などです。また、憩室といって大腸の壁にポケットのような袋があり、ここから時に出血することもあります。これらを診断するには、大腸内視鏡検査が必要です。
 痔(じ)のために便潜血反応が陽性になってしまう場合もしばしばです。特に痔があるかどうか、医師に確認してもらうとよいでしょう。また、痔があるからといって安心はできません。大腸がんを合併している可能性もあるからです。
便の潜血反応で陽性の場合には、必ず消化器内科を受診し、大腸内視鏡検査を受けてください。

  • 投稿日:2024.3.18

高血圧を予防・管理することで・・・

①死亡率が最大60%減
若い人ほど高血圧によるリスクが高いことを知っておいてください。みなさんが健康管理を実践し血圧を正常値に保った場合、中壮年者60.3%、前期高齢者49.3%、後期高齢者23.4%の脳心血管病による死亡を予防することができます。

②健康寿命と平均寿命の差を小さく
現状、日本人の健康寿命と平均寿命の差は大きく、要支援・要介護となる要因は様々ですが40%以上は高血圧が関係する脳心血管病や認知症(脳血管障害によるもの)が要因です。また、そのような障害を起こしていることで骨折・転倒もしやすくなります。
血圧を管理することは、要支援・要介護の要因を減らし健康寿命を延ばすことに大きく貢献します。

③循環器疾患の予防
健康日本21(第2次)*では循環器疾患の予防において、脳血管疾患・虚血性心疾患の減少目標が設定されています。これを達成するために、高血圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病の4つの危険因子の改善が挙げられています。このうち収縮期血圧4mmHg低下させるだけで、脳血管疾患、虚血性心疾患死亡は男性5.4%・女性7.2%もの循環器疾患を予防できます。このように高血圧の予防、管理は循環器疾患の予防において圧倒的に重要なのです。
※健康日本21:国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向や国民の健康の増進の目標に関する事項等を定めたものです。
「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」の「趣旨」、「基本的な方向」、「目標」、「地域における運動の推進」などについて、その概要を解説するとともに各分野の数値目標を掲載。

  • 投稿日:2024.3.18

高血圧について

高血圧は老化現象のひとつで年齢と同程度の割合(%)の人が高血圧といわれ、加齢とともに高血圧の人は増えていきます。血圧は心拍出量✕未梢血管抵抗で決まり、加齢に伴い血管が固くなることで末梢血管抵抗が上がり血圧が高くなります。
 ほとんどの場合、高血圧そのものが悪いというわけではなく高血圧に伴う臓器合併症(脳血管障害、心臓病、腎臓病、動脈硬化など)が問題で、血圧が高い状態が何年何十年と長期的に続くことで様々な病気を引き起こすのです。
 自分は血圧が低いから大丈夫と思っていても、加齢とともに急に上がることもしばしばあります。特に女性の場合は閉経(平均50歳)による女性ホルモンの減少に伴い食塩感受性が高まり、それまでと同じ食生活をしていると急に血圧が上がってくることもあります。若いうちから生活習慣を修正することで高血圧を予防することができます。高血圧の人でも適切に管理することで死に直結する病気を未然に防ぎ、健康に生活することができます。

  • 投稿日:2024.3.18

胃カメラの歴史

胃カメラできてまだ60年!

Kussmaulは1868年に金属管を用いて世界で初めて生きている人間の胃の中を覗いた.Mikuliczは1881年に硬性胃鏡を作製し、実用化した。Schindlerは1932年に管の先端を曲げることができ、管の中に複数のレンズを備え、豆電球を装着した軟性胃鏡を作製した。その後、Lange らは1898年に胃カメラの開発を試みたが、実用には至らなかった.1949年に東大医学部附属病院分院外科と国内医療機器メーカーの協力により、軟性管の先端に撮影レンズを装着し、豆ランプをフラッシュさせて白黒フィルムに記録する胃カメラが初めて作製された。
1960年代にグラスファイバーを用いた胃内視鏡がHirschowitz らによって開発され、1964年にカメラ付きファイバース性内視鏡が完成した。これが現在世界で広く用いられている内視鏡の始まりである。さらに,ビデオカメラが内視鏡に組み込まれたビデオスコープに改良された。一方、内視鏡に超音波を発信する振動子を取り付けた超音波内視鏡も開発されている。

  • 投稿日:2024.3.18