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休みの日が続くと夜更かし朝寝坊の生活になりやすい。
学校や会社が始まると最初はわせて、つらいが、数日で元に戻る。しかし、たまに戻らず遅刻が続くようになることもある。
夜遅くまで眠くならず、いったん眠ると目が覚めない。無理やり起こされても、また眠ってしまう。診察すると、学校や会社に行きたくない理由があるわけでもない。
 脳の奥、視床下部にある体内時計は二十四時間の昼夜変化にほぼ同調して、自ら時を刻み、一日のスケジューリングを担う。人間のような昼行性動物だと時刻が昼なら活動、夜なら休息をとるよう心身の状態をコントロールする。反対に夜行性動物では、夜に活動し、昼に休息をとるように働く。
人間の体内時計は朝目覚めた時に太陽光を感知しないでいると遅れる。例えば、連休中に毎日昼ころまで光の入らない寝室で過ごしていて、体内時計が三時間遅れたと想定してみよう。するとそれに合わせて、入眠や起床などの体内時計に関連した行動が三時間ずつずれてくる。
いつものように深夜12時に眠ろうと床に入っても3時間遅れている体内時計の時刻はまだ夜九時で、眠りの準備ができていない。朝も同様で、午前七時に起きようと思っても、体内時計が三時間遅れていると、心身の状態はまだ明け方四時にしかなっておらず起きるのがつらい。
光を上手に利用すると、遅れた体内時計を徐々に早めて夜更かし朝寝坊生活を改善できる。朝目覚めて太陽光を感知する時刻を早めていくことで、体内時計を進ませ、結果的に寝つきは早くなる。朝できる限り早く起きて、カーテンや雨戸を開け、太陽の光を取り入れるのがコツだ。
現実には、同じような夜更かし生活を続けても、仕事が始まると、ピタッと元の生活に戻せる人とそうでない人がいる。気力や性格のせいにされがちだが、最近の研究で体内時計に関連した遺伝子が関与していることが明らかになってきた。
朝弱いのは性格というより体質によるものだ。

いとうファミリークリニック

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