①死亡率が最大60%減
若い人ほど高血圧によるリスクが高いことを知っておいてください。みなさんが健康管理を実践し血圧を正常値に保った場合、中壮年者60.3%、前期高齢者49.3%、後期高齢者23.4%の脳心血管病による死亡を予防することができます。
②健康寿命と平均寿命の差を小さく
現状、日本人の健康寿命と平均寿命の差は大きく、要支援・要介護となる要因は様々ですが40%以上は高血圧が関係する脳心血管病や認知症(脳血管障害によるもの)が要因です。また、そのような障害を起こしていることで骨折・転倒もしやすくなります。
血圧を管理することは、要支援・要介護の要因を減らし健康寿命を延ばすことに大きく貢献します。
③循環器疾患の予防
健康日本21(第2次)*では循環器疾患の予防において、脳血管疾患・虚血性心疾患の減少目標が設定されています。これを達成するために、高血圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病の4つの危険因子の改善が挙げられています。このうち収縮期血圧4mmHg低下させるだけで、脳血管疾患、虚血性心疾患死亡は男性5.4%・女性7.2%もの循環器疾患を予防できます。このように高血圧の予防、管理は循環器疾患の予防において圧倒的に重要なのです。
※健康日本21:国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向や国民の健康の増進の目標に関する事項等を定めたものです。
「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」の「趣旨」、「基本的な方向」、「目標」、「地域における運動の推進」などについて、その概要を解説するとともに各分野の数値目標を掲載。